サロンの“値上げ”ではなく“価格改定”が必要な理由とは?経験談とともに解説

「サロンの価格、今のままでいいのかな?」

「値上げしたいけど、お客様が離れてしまいそうで不安…」
ひとりサロンを運営していると、料金の見直しについて悩む場面は少なくありません。
しかも最近は、原材料の高騰などで“値上げの話題”を耳にする機会も増えてきましたよね。
でも、僕はとあるセミナーを受講してから
“値上げ”というよりも「価格改定」という意識を大切にしています。
この記事では、僕自身が実際に60分3200円から10,000円へと価格を変えてきた経緯と考え方を元に、
- 値上げと価格改定の違いとは?
- 価格改定を行うべきタイミングとは?
- 価格変更をお客様に伝える時の注意点とは?
といった内容をお伝えします。
サロンの価値を見つめ直したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
開業時の料金は60分3200円でした

僕が整体サロンを開業した当初の料金は、60分3200円。
当時は横向き施術ができることが唯一の特徴で、それ以外に大きな強みはありませんでした。
提供できていた価値は「気持ちよかった〜」の一言だけだったと思います。
現在の料金は60分10,000円
今は眠れる身体づくりや呼吸の深さへのアプローチ、睡眠相談、生活スタイルへの提案、さらには物販まで含めたパーソナルな施術を提供しています。
その結果として、料金も段階的に見直してきました。
このような背景があるからこそ、「値上げ」ではなく「価格改定」という表現を僕は大切にしています。
値上げではなく“価格改定”という考え方が重要な理由
サロン業務には仕入れがないため、原価率は一般的に低いと言われています。
だからといって価格を据え置いたままで良いのでしょうか?
答えはNOです。
サロンの空間を整えるための設備投資や、施術技術を高めるための勉強会やセミナー参加など、見えないコストは確実に積み重なっています。
それによって価値提供の質が上がっているのであれば、価格も見直すべきです。
これは「高単価化を目指しましょう」という話ではありません。
価値に見合った対価をいただくという、ごく自然な考え方です。
値上げのリスクと価格改定の違い
何の説明もなく突然「来月から料金上がります」と告知してしまうのは、失客のリスクが非常に高いです。
一方、計画的な価格改定は、お客様にとっても納得感が得られやすくなります。
重要なのは以下の3点です。
- いつから価格を改定するのか
- いつからその情報を発信するのか
- なぜ改定が必要なのかを明確に伝えること
サロン集客においても“価格”は戦略

価格設定は、サロン集客にも大きく影響します。
安さをアピールするサロンもありますが、それは「数年前と提供できる価値が変わっていない」ことの裏返しとも言えます。
価値提供の変化に応じて価格を見直すこと。
それが結果的にお客様との信頼関係を深め、集客にもつながると僕は考えています。
必要な方に、必要な価値を、必要な対価で。
それが「価格改定」の本質ではないでしょうか。
まとめ
ひとりサロンにおいて、価格の見直しはとても繊細なテーマです。
しかし、サービスの質や提供できる価値が上がっているにも関わらず、価格だけが据え置きのままでは、ビジネスとしての持続可能性が損なわれてしまいます。
この記事でお伝えしたように、
- 値上げではなく“価格改定”という考え方を持つこと
- 提供価値と価格が一致しているかを見直すこと
- 価格変更は戦略的に準備・告知していくこと
がとても重要です。
「通いやすい価格を守りたい」という想いも素晴らしいですが、
それが「数年前と提供価値が変わっていない」という裏返しになっていないか、
一度立ち止まって考えてみることも大切です。
価格を上げることは悪ではありません。
変化に対して正当な対価をいただくことは、サロンとしての責任でもあります。
あなたのサロンが、今の価格で本当に提供したい価値を届けられているか?
もし少しでもズレを感じるなら、「価格改定」という選択肢を前向きに検討してみてください。